この記事は患者さん向けです。
詳しくいえば、「手がこわばって動かしにくい感じがある」という症状のことです。
本ページではおもに手の指のこわばりの症状がある方むけに、疑問にお答えします。
指のこわばりは個人的にはかなり訴える方はいらっしゃいますが、我慢していらっしゃる方も多い症状の印象があります。
医師がこのような方を診察した際に重視していることは、
- こわばりがでる時期(朝なのか、一日中なのか)
- こわばりが改善する時間(すぐか、長引くか)
という2点です。
こわばりが朝起きた後、30〜45分以上持続
30分以上としていますが、午前中いっぱい持続する方もいらっしゃいます。
このような症状がある場合、リウマチ内科医としては、まず関節炎の存在を考えます。
医学的にいえば、関節滑膜・腱鞘滑膜など、「滑膜炎」を示唆する所見です。
具体的な病気としては、関節リウマチ等の膠原病などを疑うことになります。(この症状があれば、すなわち関節リウマチ・膠原病、という意味ではありません。関節炎の診断は非常に難しいためです。)
従ってこのような症状がある場合には、専門機関の受診をお勧めします。
こわばりが朝起きてすぐに改善
あえて「すぐに」という曖昧な表現にしていますが、例えば「数回手を動かしたら」、「数分で」といった場合にはこちらにあたります。
具体的な病名としては変形性関節症の可能性が高いと考えます。
指の場合、「ヘバーデン結節」「ブシャール結節」として知られています。
こわばりが1日の間で変化しない
これに当てはまる方が最も多いのではないかと思います。
両方の手に同じようにある場合、特に多いのは、更年期障害による症状です。
片方の手や、左右で差がある場合には、ばね指・頚椎症性神経根症などで起きることが多いです。
困ったらお近くの専門機関へ!
関節痛の診断は難しいことが多いです。
非常に多彩な病気によって生じるため、一概にいえることはすくないのですが、今回は分かりやすさを優先してあえてシンプルに記載しました。
症状で困っている場合には、お近くの専門機関を受診することをお勧めします。
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